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【山本美里写真展「透明人間-Invisible Mom-」開催のお知らせ】

2021.11.19

林和美写真画廊では、山本美里写真展「透明人間-Invisible Mom-」を 開催します。

この展覧会は、2021年「めざせ個展」ナダール賞受賞作品展です。

2021年11月26日(金)〜11月28日(日) 12時〜19時(※最終日は18時まで)

※ビルにはエレベーターがございません。会場へは階段のみとなります。

 

私の息子は重度心身障害児です。また、日常的に医療行為が必要な「医療的ケア児」でもあります。現在、彼は東京都の特別支援学校に通っています。

特別支援学校には看護師がそれぞれ配置されていますが、人工呼吸器をはじめとした一部の医療行為が学校での医療的ケアとしては認められていないため、学校看護師には行うことが出来ません。そのため、そういった医療行為の必要な子供の保護者は、それらを行うために学校に付き添わなければなりません。私はその付き添いをしなければならない保護者の1人です。

現在この国には2万人の医療的ケア児が存在していると言われています。全国の公立特別支援学校の通学籍には6336名の医療的ケア児が在籍しています。そのうち460名の保護者が学校に付き添いをしています。(平成30度文部科学省調べ)

また、医療的ケア児はスクールバス乗車が出来ないため、保護者は毎日学校へ自主送迎をします。自主送迎や学校への付き添いが出来ない家庭の子供は訪問学級に籍を置き、通学をすることが出来ません。

特別支援教育の場で、子供たちが障害の種類や医療の有無、また必要としている医療の種類で区別されています。そのため、保護者の生活にも格差が生じています。

どんな子供でも当たり前に学校に通えるようになること。子供たちがどんな風に産まれてきても、私たち母親が自分たちの人生を諦めずに生きられる社会になることを願って、この作品を制作しました。

医療的ケア児とその母親が抱える特別支援学校の「今」を知ってください。(山本美里)